- アロマテラピー香りを 「選ぶ」から「組み立てる」へ。 調香から学ぶアロマレッスン
今日は、NARDアロマ・アドバイザーコースのレッスン。
今回のテーマは、皆さんも楽しみにされていた**「調香」**です。
テーブルの上には、たくさんの精油と香りのサンプル。
いつものように精油の成分や作用を学ぶ時間とは少し視点を変えて、今日は「香りそのもの」にじっくり向き合っていただきました。
香りにも「組み立て方」があります
好きな精油を何種類か選んで混ぜれば、それで素敵な香りになる――。
実は、調香はそれほど単純ではありません。
香りにはそれぞれ個性があり、最初に感じる香り、少し時間が経ってから現れてくる香り、そして最後まで静かに残る香りがあります。
レッスンでは、香りの組み立て方を学びながら、複数の香りを組み合わせて一つのまとまりを作る**「アコード」**も体験していただきました。
一つひとつではまったく違う香りなのに、重ねることで、それまでにはなかった新しい香りが生まれる。
「あ、さっきと全然違う」
「この香りが入ると、急にまとまりますね」
そんな発見があるのも、調香の面白いところです。
香水の歴史を「実際の香り」でたどってみる
今回のレッスンでは、調香の実習だけではなく、香水の歴史についても学びました。
その中で実際に香りを確かめていただいたのが、長い香水の歴史を語るうえで興味深い存在である4711 オーデコロンとCHANEL N°5です。
「オーデコロン」という言葉は、フランス語で「ケルンの水」という意味。
4711のルーツは1792年、ドイツのケルンにさかのぼります。「4711」という一見不思議な数字も、実は当時、製造所があった建物につけられた番号に由来しています。
4711
現在の4711も、柑橘の爽やかさを中心に、ラベンダーやローズマリー、ネロリなどへと香りが移り変わっていく構成。
実際に香ってみると、
「なるほど、これがオーデコロンなんだ」
と、文字だけで学ぶのとはまた違った発見があります。
そして時代は進み、1921年。
ガブリエル・シャネルと調香師エルネスト・ボーとの出会いから誕生したのが、CHANEL N°5です。シャネル初の香水として発表され、その香りの構成だけでなく、名前やボトルのデザインも当時としては革新的なものでした。
「N°5」という名前にも面白いエピソードがあります。
エルネスト・ボーが提示した香りの中から、ガブリエル・シャネルが選んだのが5番目のサンプル。そこから「N°5」と名付けられたと伝えられています。
200年以上前のオーデコロンから、20世紀を代表する香水へ。
こうして歴史をたどりながら実際の香りを嗅いでみると、香りもまた、その時代の文化や人々の感性を映してきたものだということが感じられます。
精油を学ぶことから少し世界を広げて、「香水」という視点から香りを見てみる。
これも今回の調香レッスンの楽しさのひとつでした。
そして最後は、学んだことを生かしてオリジナルのオードトワレ作りへ。
今回は偶然にも、お二人が選ばれたテーマがとても素敵でした。
「夏の終わり」と「秋の始まり」
お一人のテーマは、
「夏の終わり」
ベルガモットやライムの爽やかさに、アンブレットシードなどを合わせながら、過ぎていく夏を思わせる香りへ。
もうお一人は、
「秋の始まり」
サンダルウッド、ミルラ、シナモン・カッシアなど、少し深みや温かさを感じる香りを重ねていきました。
同じ日に、同じ場所で調香しているのに、
「夏の終わり」と「秋の始まり」。
ちょうど季節が移り変わる今の空気を、それぞれ違った角度から香りで表現されているのが、とても印象的でした。
香りには、その人らしさが現れる
調香のレッスンをしていると、いつも面白いなと思うことがあります。
同じ精油を目の前に並べても、選ぶ香りも、組み合わせ方も、出来上がる香りも人それぞれ。
「なぜ、この香りを選んだのだろう?」
そんなふうに自分の感覚に目を向けてみることも、アロマを学ぶ楽しさの一つだと思っています。
精油の作用や芳香成分を知ることはもちろん大切。
こうした経験を重ねることで、精油との付き合い方はもっと豊かになっていきます。
完成したオードトワレは、これから時間とともに香りがなじみ、少しずつ表情も変化していきます。
今日完成した「夏の終わり」と「秋の始まり」。
しばらく寝かせたあと、どんな香りに育っているのか——。
次に香りを確かめる時間も、楽しみですね。
ivy-roomでは、精油を「覚える」だけではなく、実際に香り、考え、作り、体験することを大切にしながらレッスンを行っています。
アロマテラピーを暮らしに取り入れたい方から、将来アロマを仕事にしてみたい方まで。
香りの世界を、一緒に深めていきましょう。
