【セミナー報告】においのプロによる「あなたの嗅覚は正常ですか」
あなたらしさを応援するアロマサロンivy-roomの山口良子です。
先日は、NARDアロマテラピー認定校「アロマハウス イネド」主催の
香りの研究をされ大学でのアロマテラピー演習講義を担当されていらっしゃる
においのプロ(博士)の長谷博子先生の
「あなたの嗅覚正常ですか」
タイトルのオンラインセミナーに参加しました。
主な内容については、
・においはヒトの嗅覚で数値化できる
・「臭い体臭」と「いい匂いの香水」の共通点
をメインに他、消臭、言語情報に左右される香りの感じ方、世代による体臭の変化など・・・。
質疑応答も交えたお話を伺うことができました。
実習では、「嗅覚パネル選定試験試薬」を使用した嗅覚測定。
ばらのにおい、かび臭いにおいなどの5種類の香りを嗅ぎわけることで
嗅覚が正常かどうかを判定する体験実習。
ムエットに付けられた香りは、実際の検査とは少し異なった点もありましたが、
逆に悪臭と言われている(イソ吉草酸や、スカトールなど)が薄まることで
とても良い香りと感じられる体感もなるほどな~と面白かったですね。
精油成分の中でも
ジャスミンに含まれている「インドール」も悪臭と言われている芳香分子なのですが、
こちらも微量だからこその、ジャスミンのお花としての甘美な華やかな香りを感じられることも
改めて納得。
悪臭も使い方によっては、素晴らしい香りを生み出してくれるんですよね。
そして、もう一つお話の中で気になったのは、消臭について。
悪臭の環境にいることは、心身ともに影響を及ぼされ、
生活環境を整えるには特に気になるところ。
その消臭について、においのプロからの取り組み方法についてもヒントをいただきました。
消臭法には、
まず大きく2つに分けられ、
1,物理的消臭⇒におい物質そのものを吸着剤、換気、空気清浄機などを利用して取り除く方法
2,感覚的消臭⇒においを感じなくする。
とくに、2のにおいを感じなくするにおいては、更に細分化され、
2-1、マスキング ⇒ 臭気より強い香りを提示し、元のにおいを感じさせない
2-2、変調 ⇒ においとその他のにおいを混ぜて、他のにおいと認識させる
と方法はいくつかあるようです。
各香り製造メーカーでも、物理的消臭、感覚的消臭において特許権の獲得件数も数十件あるよう
消臭についての研究は、常に研究が進んでいるよう。
その中で、精油の科学的成分として、どんな芳香分子が消臭に役立てられるのかその点についての
お話も興味深かったですね。
精油は、どちらかというと物理的消臭でもなく、マスキングより変調で匂いを感じさせない感覚的消臭が
得意としているようです。
また香りのノートの選択によって感覚的消臭など、
自分の生活環境の中でも試してみたいと思う、新たな考え方も参考になりました。
今や、
企業や、家庭内の生活環境に
「香り」
における空間つくりも注目されている時代。
より、快適に、日々の暮らしに香りをどう活用していくか、
自分の生活環境にも取り入れながら
この辺りも皆さまにもお伝えしていきたいなと思っております。
今回、この企画をしていただいた先生方、ご一緒していただいた方にも感謝です。
ありがとうございました。